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ゆうた先生
元特別支援学校教諭
東京学芸大学大学院教育学研究科特別支援教育専攻修了
特別支援教育について学ぶこと11年
◉特別支援教育、障害福祉
◉障害のある子やグレーゾーンの子の指導・支援方法
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【ケーススタディ3】文字の形がうまくとれず、「書く」ことが苦手な子の解決策4選

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ゆうた先生

こんにちは!ゆうた先生(@yutasensei_edu)です!

今回のケーススタディは、

文字の形がうまくとれず、「書く」ことが苦手な子の指導・支援方法

について解説していきます!

目次

1 「文字の形」がうまくとれない子ってどんな子?

文字といっても、

  • 「ひらがな」
  • 「カタカナ」
  • 「漢字」
  • 「数字」
  • 「アルファベット」

など、日本にはたくさんの種類があります。

もちろん、

特定の種類の文字に苦手さをもつ子もいれば、

文字全般の書きが難しい子、

逆に書きはできるけど読みが苦手な子、

読みも書きも難しい子など、

その子によって様々です。

今回は、その中でも

「読みはある程度大丈夫だけれど、書くことが苦手な子」

の指導・支援方法について


お話していければと思います。

2 考えられる原因

まずは、考えられる原因について、

一緒にみていきましょう!

  1. 体の使い方がうまくイメージできず、腕や手首を思うように動かせない(身体面)
  2. 形をうまく捉えられず、記憶することが難しい(認知面)

大きく分けるとこの2つかなと思います。

①体の使い方がうまくイメージできず、腕や手首を思うように動かせない(身体面)

障害のある子、特に自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠如多動症(ADHD)等の、発達障害の子に、苦手さが見られることが多いです。

よく言われるのは、「ボディイメージ」が弱い、ですね。

実際、自閉症やADHDの子はボディイメージがうまくつかめていない子が多いです。

この場合は、書字以外の体全体の動きや、動きの組み合わせについても苦手な場合が多いです。

身体面からくる書字の苦手さですね。

②形をうまく捉えられず、記憶することが難しい(認知面)

これは、学習障害(LD)の子などによく見られる傾向がありますね。
もちろん、知的障害の子や自閉症の子にも苦手さをもつ子もいます。

認知面からくる書字の苦手さです。

これは、脳の処理の仕方が、定型発達(障害のない人のこと)と異なるやり方をしている、と考えている人もいます。

私もそう思っています。

特定の形に対して覚えることに困難を抱えている子、文字のパーツについて覚えるのに困難を抱えている子など、その特徴も様々です。

3 解決法4選

それでは、どのような指導・支援方法が考えられるか、一緒にみていきましょう!

ここでは、

身体面2つ、認知面2つの、計4つの解決策をお話します!

(1)姿勢や全身運動について取り組む(身体面)

「書く」ことなんだから手首の使い方とか腕の動かし方を練習すれば良いんじゃないの?

という方もいるかも知れません。

障害のない子であれば、そうかも知れません。

しかし、ボディイメージの乏しい子は全身運動の動きから苦手な子が多いです。(例えば、ポーズをマネする、言葉の指示で体を動かすなど)

手首や腕の使い方も大事なことではありますが、大きな部分から見ていくことが大切です。

全身を使った運動で、どの部分に苦手さがあるか確認し、まずは大きな動きを改善していく。

例えば、腕を大きくなめらかに回す、体をひねる、腕で体を支えるなど、苦手な部分を見つけ、取り組んでいくことが大切です。

また、「書く」ことが苦手な子は姿勢も大きく崩れていることが多いです。

背筋を伸ばして良い姿勢で机に向かうことも「書く」上では大事なポイントです。

大きな動きがある程度改善されてきたら(結構時間はかかるかもしれません)

次は肩の動き、その次は腕の動き、手首の動き、指などの力の入れ方というふうに、徐々に細かな動きに移っていくことが大切です。


(2)肩、肘、手首の動かし方や筆圧について取り組む(身体面)

肩、肘、手首の動かし方については、それぞれを起点に円を描く、という方法が一番取り組み安いです。

描く円も、大きな円から小さな円にしていくといいですね。

子どもによっては、苦手な大きさの円があると思います。

そこがつまづきポイントなので、じっくり取り組んでいけるといいです。

円のなぞり書きも有効です。

慣れてきたら、四角のなぞり書き、三角のなぞり書き、ひし形のなぞり書きなど、様々な形のなぞり書きをしてみましょう。

枠の中に納めるように意識して描く、というのも効果的です。

ここで注意するのは、肩を使うときは肩のみ、肘を使うときは肘のみ、手首を使うときは手首のみにするということです。

一つ一つゆっくり順番に取り組んでいきましょう。

(3)文字を部分的に分けて捉える(認知面)

次は、認知面についての指導法です。

文字の書きが苦手な原因に、文字全体の形をうまく捉えられていないということがあります。

なので、例えば

漢字であればパーツごとに分けて覚えるようにする

平仮名やカタカナの場合は文字を四分割などに分けてクイズ形式で覚えていく

などの取り組みが有効かなと思います。

(4)イラストや意味と併せて覚える(認知面)

部分的に覚えることが難しい子もいます。その場合は、

イラストやリズムと一緒に覚えていくことで、思い出すヒントを頭に入れることができます。

簡単な例で言うと

「木」という漢字と「木」のイラストをセットで覚える

ですね。

これは、どんどん応用できると思います。

また、リズムで覚えるというのも効果的です。

一時期、芸人さんで漢字の面白い覚え方のネタをやっていましたね。

あれがとても良いと思います。

実際ドリルなども販売されていますね。

ぜひ、漢字を覚えて書くことが苦手な子は試して見ていただければと思います!

4 まとめ

今回の記事のまとめです!

【文字の形がうまくとれず、「書く」ことが苦手な子の解決策】

○考えられる原因

  1. 体の使い方がうまくイメージできず、腕や手首を思うように動かせない(身体面)
  2. 形をうまく捉えられず、記憶することが難しい(認知面)

○解決法4選

  1. 姿勢や全身運動について取り組む(身体面)
  2. 肩、肘、手首の動かし方や筆圧について取り組む(身体面)
  3. 文字を部分的に分けて捉える(認知面)
  4. イラストや意味と併せて覚える(認知面)

5 さいごに

これからの時代「書く」ことは本当に必要か?

「書ける」けど「書かない」と「書けない」から「書かない」は大きくいざというときの対応も、気持ちの面でも大きく異なります。

私個人の考えとしては、使わなかったとしても、「できる」ようになるのであれば、「できた」方が良いと思っています。

その子の自信や自己肯定感の低さにつながってしまいかねないので、

しかし、WEBでのコミュニティがどんどん拡大していくこれからの時代では、「書くこと」は必要なくなるかもしれません。

実際私も「書く」ことよりも「打つ」ことの方が圧倒的に多いです。

ただ、「書くこと」で得られるメリットもたくさんあるので、(ワーキングメモリや処理能力の向上など)「書ける」上で、「書かない」選択をする、というのが理想的かなと考えます。

また、「書くこと」で得られるメリットについてピックアップした記事も書いていきますので、楽しみにしていていください!

それではまた次の記事でお会いしましょう!

ゆうた先生

次の記事もお楽しみに!

最後に、障害のことや子育てのことなど、何かお悩みのことがあれば、ぜひお気軽にご連絡ください!

話すだけでも気持ちが楽になることもありますので♪

ママ

大したことじゃないけど、、、

ゆうた先生

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    この記事を書いた人

    ゆうた先生のアバター ゆうた先生 元特別支援学校教諭

    元県立特別支援学校教員 | 東京学芸大学大学院教育学研究科特別支援教育専攻修了 | 特別支援教育について11年間学び続けている | 障害のある子のお母さん、お父さんの悩みや相談をサポート | 悩みが少しでも減って昨日よりも今日が楽しくなるように心から願っています。

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