こんにちは!ゆうた先生(@yutasensei_edu)です!
今回は、発達障害やグレーゾーンの子たちにとって非常に重要な、ソーシャルスキルについてお話ししていきます。
お願いします!
1 ソーシャルスキルってなに?
ソーシャルスキルってどんなもの?
- 自己紹介ができる
- 聞いて質問することができる
- 話す、説明することができる
- 相手に優しい言葉を投げかけることができる
- 自分の感情を理解する、コントロールすることができる
- 相手の感情を理解する(言語、非言語)ことができる
簡単なものから難しいものまで、ざっとこんな感じです。
社会で人とやり取りするときに使う力ですね。
ソーシャルスキル
以前は行動面の学習について主に大切と言われていましたが、最近は感情面の学習も大切だと言われています。
この、感情面の学習が伸びると、学習面にも良い影響があると研究で出てきています。
非常に大事なポイントだと思います。
2 ソーシャルスキルは性格ではない⁉︎
ソーシャルスキルは名前の通りスキル(知識、技能)の問題です。
人との関わりの問題だから、つい性格が原因だと思ってしまいがちです。
障害のない人でも、「話し方」や「聞き方」の本を手に取って勉強しますよね?
それと同じで、「人との関わり方」について勉強してもなんら不思議はないわけです。(今の人間にとってはマイナーな分野なだけだと、私は思っています)
「話すこと」「聞くこと」ももちろんソーシャルスキルの一つです。
3 どうしてソーシャルスキルを学ぶの?
人は1人では生きていけません。
また、どれだけ世界が自動化しても、人とのやりとりがなくなることはないでしょう。
生きていく上で、人と関わることは欠かせないものです。
人とより楽しく、気持ちよくかかわれる方が、人生幸せだと思いませんか?
私は、そっちの方が楽しいと思います。
ソーシャルスキルトレーニング(SST)を活用すると、問題にポジティブに対応することもできるようになります。
とってもいいこと満載ですね😊
4 ソーシャルスキルはどうやって学ぶ?
ソーシャルスキルを身につけるための方法は、いくつかあります。
- 実際に体験する
- 周りの様子を観察して学ぶ
です。
実際に体験すること。まずはこれが一番ですね。実際に人と話したり、様々な場面を体験したりすることで、この場合はこうやって話すんだ、こうやって対応するんだ、
と、理解することができます。
外からやり取りの様子を観察して学ぶ、という方法もあります。
ネガティブなシチュエーションなど、実際には取り組むことが難しい場合には、動画や実演を見てどう対応したらよいか学びます。
ソーシャルスキルトレーニングの流れ(一例)
ここでは、簡単にソーシャルスキルトレーニング(SST)の流れの一例を挙げていきます。
- ウォーミングアップ(アイスブレイク)
- インストラクション(内容の理解、目標の共有)
- モデリング(見本を示す)
- リハーサル(認知的、行動的リハーサル)
- フィードバック(評価)
- ホームワーク(日常生活へ)
- ウォーミングアップ
1のウォーミングアップは、アイスブレイクをすることが多いです。
簡単なゲームをして肩の力を抜く、打ち解けるといったことを目的にしています。
ソーシャルスキルトレーニングは、対人関係のスキルトレーニングですので、まずはお互いに緊張せず、リラックスして取り組めるベースを作ることが大切ですね。
例えば、絵しりとり、他己紹介、漢字自己紹介、共通点探し、〇×ゲームなどなど、本当にたくさんあります。
導入なので、子どもの負担にならない、簡単なものがいいです。
集まった子の実態に応じて取り組み方や難易度を変えていけるといいですね。
- インストラクション
2のインストラクションでは、その日にどのような取り組みをするのか、どうしたら達成なのかということを共通確認します。
ここがとても重要です!
ここで、お互いに同じ方向を向くことができているかどうか、同じ目標に向かって取り組めるかとうかが決まってきます。
これは、障害のあるない、程度にかかわらず、すべての人に対して当てはまります。
この、インストラクションをしっかりするとしないとでは、その後のSSTの習得の効果が大きく変わってきます。
- モデリング
3のモデリングでは、こういう場面ではこうするといった見本を示します。
これは、実際にその場で演じて見せるパターンと、動画やイラストを見るパターンがあります。
これは、子どもの実態や、教える側の人数などによっても取り組める方法が変わってくると思います。
個人的には、実際に演じた方が、強く印象に残ることが多いので、実演することをお勧めします。
- リハーサル
4のリハーサルでは、モデリングで学んだことをもとに、書いたり、実際に取り組んでみたりします。
SSTでは、行動リハーサル(実際に取り組む)がよく用いられています。
ロールプレイともいわれていますね。
これは、様々な場面や相手で行うと、日常生活でも活用しやすくなります。
- フィードバック
5のフィードバックでは、活動の振り返りを行います。
この、振り返りも非常に大切なポイントです!
ここでの評価を共通確認できてはじめて次回の取り組みや目標が明確になっていきます。
取り組み方は子どもによると思いますが、基本は具体的に褒める、肯定的な言葉で伝える、ということが大切です。
人はだれでも、ほめられる方がうれしいですよね。
かならず、よくできたところを見つけ、相手が理解できるように肯定的に伝える、ということが重要です。(ちゃんと理解できるように伝える、という視点も大事です)
- ホームワーク
6のホームワークは、家庭での取り組みになります。これは、家庭との連携が必須になります。
SSTで学んだことの一部でも、家庭で取り組んでもらうことができれば、効果は非常に高まります。
以上が簡単なSSTの流れになります。
他にもやり方はたくさんあると思います。
また、子どもの実態に応じてアレンジしていくことも大切です。
ただ、注意が必要なのは、子どもと教員では求めるニーズにギャップがある可能性がある、ということです。
教員は問題が起きないようなスキルを身に着けることに重点を置きがちであり、子どもは問題起きた後の解決スキルを学びたいという傾向にあります。
この、身につけたい、身につけさせたいギャップを埋めていき、同じ方向を向いて取り組んでいくことが大切です。
5 ソーシャルスキルトレーニングにはどんなものがある?
それでは、SSTには具体的にどのようなものがあるでしょうか?
いくつかご紹介していきます。
1 聞くスキルについて
聞くスキルについてです。
聞くスキルは次のようなものがあります。
- あいづち
- 視線を送る
- 体を向ける
- あいづちをうつ
- 質問する
この聞くスキルをあえて一つだけピックアップし、他のことはしないように話を聞く。
これをすると、自分がどのスキルをよく使っていて、どのスキルをあまり使っていないのかがよく分かります。
楽しみながら取り組むことができるので、おすすめです!
また、この聞くスキルを視覚化して見えるようにしていくと、「ちゃんと聞いて!」ではなく、「聞くスキル確認しよう」と肯定的な言葉でやりとりすることができますね。
2 話すスキルについて
続いて、話すスキルです。
まず、いくつかの単語が書かれたカード(うれしい、怒る、驚き、しみじみ等)を用意します。
その中から1枚選び、選んだカードの言葉を使わずにエピソードでその感情を伝え、当ててもらうゲームです。
例えば、「うれしい」というカードを選んだら、「うれしい」という言葉を使わずに、うれしかったエピソードを話し、どの単語だったか当ててもらいます。
基本は、リラックスして楽しみながら取り組めることが大切です。
これらのSSTは、人とのやりとりが苦手でない子に対しても、プレゼンやインタビューの力をつける上でとても良い学習だと思います😊
学校現場、福祉現場、家庭などでぜひ取り組んでみて下さい!
6 まとめ
今回のまとめです!
ソーシャルスキルとは?
- 自己紹介ができる
- 聞いて質問することができる
- 話す、説明することができる
- 相手に優しい言葉を投げかけることができる
- 自分の感情を理解する、コントロールすることができる
- 相手の感情を理解する(言語、非言語)ことができる
ソーシャルスキルは性格の問題ではなく、その名の通りスキル(知識、技能)の問題です。
ソーシャルスキルトレーニングの流れ(一例)
- ウォーミングアップ(アイスブレイク)
- インストラクション(内容の理解、目標の共有)
- モデリング(見本を示す)
- リハーサル(認知的、行動的リハーサル)
- フィードバック(評価)
- ホームワーク(日常生活へ)
7 さいごに
ソーシャルスキルトレーニング、聞きなれない方も多いかと思いますが、そんなに難しいことをしているわけではありません。
うちの子必要かも!と思ったら、ぜひSST活用していってください!いつからでも遅くはありません。
それではまた次回の記事でお会いしましょう♪
次の記事もお楽しみに!
最後に、障害のことや子育てのことなど、何かお悩みのことがあれば、ぜひお気軽にご連絡ください!
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