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ゆうた先生
元特別支援学校教諭
東京学芸大学大学院教育学研究科特別支援教育専攻修了
特別支援教育について学ぶこと11年
◉特別支援教育、障害福祉
◉障害のある子やグレーゾーンの子の指導・支援方法
◉全ての人の学びになること
について発信しています。
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【ケーススタディ1】興味に偏りがあり、周囲や人に意識が向かない子に意識を向けさせる方法

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目次

1 ケーススタディってなに?

ゆうた先生

こんにちは!Yuです!

ゆうた先生

今回はケーススタディです!

ママ

ケーススタディってなんですか?

「ケーススタディ」

日本語で言うと、「事例研究」です。

こんな子がいるんだけど、(こんな困り感があるんだけど)どうしたらいい?

といったことに対し、検討したり、議論したりしながら解決策を見つけていく、というものですね。

ここでは、私一人なので、議論や検討ということはないですが、様々な視点から考えていこうと思いますので、ぜひお付き合いください。

ちなみに、ケーススタディと言っていますが、すべて架空の設定です。

なぜこんなことをするのかというと、事例として細かく話していった方が、

うちの子はこのケースに似ているな、ちょっとやってみよう!

と、障害のある子の保護者の方や支援者の方により具体的に理解し、行動もしやすいのではないかと考えたからです。

ゆうた先生

より具体的にイメージできますね!

2 興味に偏りがあり、周囲や人に意識が向かない子に意識を向けさせるにはどうしたらいい?


自閉スペクトラム症(ASD)の子に多いですね。

興味・関心の偏りが大きく、なかなか人や他の物に興味が向きにくい。

興味があるものでいうと、回るもの、電車、同じ動きをするものなどが好きな子が多いイメージです。

人にはあまり興味・関心は向かない傾向があります。

でも、これから成長していく中で、人とのかかわりは切っても切れないものですよね。

では、どうしたら子どもが人(親や支援者)に意識を向けてくれるでしょうか?

3 人に意識を向けさせる方法3選

(1)その子が好きな遊びを一緒にやる

まずは、子どもが好きでよくやっている遊びを横で同じようにやってみましょう!

その際は、距離感がとっても大切です。

あまり近すぎても、「なに⁉」となってしまい嫌悪感を抱かせてしまいます。

許容できる距離感は、その人との関係性なども関わってきます。

逆に遠すぎても、その子の意識の範囲外では、かかわりになりません。

遠いところからじりじりと、少しずつ近づいていくのがおすすめですね。

あとは、その子が好きなもの、例えば電車の模型などを使って先に大人が遊び始めるのも、意識をこちらに向けさせる良い手だと考えます。(もちろん、その子の所有している電車ではなく、新しく買った電車などです。奪われた!と勘違いされては、信頼関係が築けません。「貸して」だったらいいかもしれませんね!)

自閉症のお子さんは、直接人に意識が向きにくいので、まずは物を介して人と関わることがスモールステップで良いですね。

(2)その子の行動を真似してみる

少し遊びと似ていますが、自閉症の子は常同行動や、その子独特の遊びや動き(ジャンプする、手を仰いで動かす、手をたたく等)があります。

そうした動きを、一緒にやってみましょう。

その子がその行動をとっているときにやるとより効果的です。

子どもとしては「あれ、なんか同じことやってる?」

これまでそうした行動を真似されたことがなければなおさら、「あれっ」と意識が向くはずです。

意識が向いたら言葉でも、ジェスチャーでも、指差し共同注意でも、かかわりを続けていくことが大切です。

ぜひやってみてください。

(3)要求行動がでたときにやり取りをたくさんする

3つ目は、要求行動が出たときにやり取りをして自分に意識を向けさせる方法です。

他者と関わることの少ない子でも、「何か取ってほしい」というときには、手に入れる手段として近くの大人を頼ることがあります。(クレーン現象のことが多いですが)

そういう時はチャンスです!

子どもの方から近づいてきたのですから。

そういう時は、言葉でやり取りをした後に欲しいものを渡す、欲しいものをとって渡す代わりに、何か一緒にやることを提案する(一緒に掃除、洗濯物などの手伝い等)等、1アクションやり取りを追加してみましょう。

とにかく、はじめはやり取りをするきっかけをたくさん作ったり、やり取りの回数を増やしたりすることが大切です!

4 積極的に関わらないだけで、他者を意識している子もたくさんいる

発達障害、特に自閉症のお子さんはそういう子が多いと思いますが、自分から積極的に人に関わらなくても、他者をよく意識している、という子はいます。

視線はこちらを向いていなくても、耳は全身全霊でこちらを向いてくれているという子にはたくさん関わってきました。

自閉症その子からしてみれば、話をよく聞いているけれど、定型発達の自分からしてみると聞いている姿がつかみにくいのだ、と私は思っています。

聞いていないようで聞いている。ということです。

なので、どうせ聞いていないから、と思わず、たくさん声掛けをしてあげてください。

「なにしてるの?」
「よくできたね!」
「すごいね」
「今日は○○だったよ!」

など、些細な日常の会話を、たくさん投げかけてあげることも、長い目で見れば他者意識を育てるのにとても貢献しています。

小さくても、変化があるはずです。(例えば、話しかけると一瞬手が止まる、動きがゆっくりになる、など)

5 さいごに

さいごに、今回の内容のまとめをして終わりにします。

【本題】興味に偏りがあり、周囲や人に意識が向かない子に意識を向けさせるにはどうしたらいい?

特に自閉スペクトラム症の子で多いですね。
今回は、3つの方法を挙げました。

  1. その子が好きな遊びを一緒にやる。
  2. その子の行動を真似してみる。
  3. 要求行動がでたときにやり取りをたくさんする。

そのほか、聞いていないようで聞いていることが多いので、たくさん話しかけましょう!

ということでした!

どれも簡単に始められるものばかりです。

ぜひ、取り組んでみてください!

また、他にうまくいった事例があれば、ぜひ教えてくださいね!

それでは、また次回の記事でお会いしましょう!

ゆうた先生

次の記事もお楽しみに!

最後に、障害のことや子育てのことなど、何かお悩みのことがあれば、ぜひお気軽にご連絡ください!

話すだけでも気持ちが楽になることもありますので♪

ママ

大したことじゃないけど、、、

ゆうた先生

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    この記事を書いた人

    ゆうた先生のアバター ゆうた先生 元特別支援学校教諭

    元県立特別支援学校教員 | 東京学芸大学大学院教育学研究科特別支援教育専攻修了 | 特別支援教育について11年間学び続けている | 障害のある子のお母さん、お父さんの悩みや相談をサポート | 悩みが少しでも減って昨日よりも今日が楽しくなるように心から願っています。

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