児童発達支援とは?対象となる子ども・利用方法・支援内容を分かりやすく解説
ゆうた先生今回は、児童発達支援についてお話していきます!
※この記事は、2026年7月時点の制度と、こども家庭庁の「児童発達支援ガイドライン」に基づいて内容を更新しています。
「児童発達支援を勧められたけれど、どんな場所なのだろう?」
「診断がないと利用できないの?」
「保育園や幼稚園に通いながら利用することもできる?」
初めて「児童発達支援」という言葉を聞いたとき、このような疑問を感じる保護者の方は多いと思います。
児童発達支援という名前だけを見ると、何か特別な訓練をする場所のように感じるかもしれません。
ですが、実際には、子どもが安心して遊び、生活し、人と関わっていく中で、その子の育ちを支えていく場所です。
今回は、児童発達支援の対象となる子ども、利用までの流れ、支援内容、事業所を選ぶときに確認したいことについて、できるだけ分かりやすくお話ししていきます。
この記事で分かること
この記事では、次のことが分かります。
- 児童発達支援とはどのようなサービスなのか
- どのような子どもが利用できるのか
- 診断や障害者手帳が必要なのか
- 利用を始めるまでの一般的な流れ
- 児童発達支援で行われる支援
- 本人支援の5領域とは何か
- 保育園や幼稚園との併行利用
- 利用料金の基本的な仕組み
- 事業所を選ぶときに確認したいこと
制度の説明だけでなく、子どもにとって児童発達支援がどのような場所であってほしいのかも、一緒に考えていきます。
児童発達支援は、主に就学前の子どもの育ちを支える場所です
児童発達支援は、児童福祉法に基づく「障害児通所支援」の一つです。
主に就学前の、発達や生活に支援を必要とする子どもが事業所へ通い、日常生活に必要な動作や知識・技能、集団生活への適応などに関する支援を受けます。
少し制度的な言葉が続きましたが、私は児童発達支援を、もっと生活に近いものだと考えています。
例えば、次のような子がいたとします。
- 電車が大好きで、好きな遊びにはじっくり取り組める
- 予定が急に変わると、不安が強くなる
- 言いたいことが伝わらないと、泣いたり物を投げたりする
- 大人数の中では動けないが、少人数なら参加できる
- 着替えや食事に時間がかかる
- 音や触られることに敏感で、集団活動で疲れやすい
児童発達支援では、こうした姿を「できないこと」だけで見ません。
その子が何に困っているのか。
どのような伝え方なら分かりやすいのか。
どのような環境なら安心して参加できるのか。
好きなことや得意なことを、次の育ちへどうつなげていくのか。
子どもの姿を丁寧に見ながら、必要な支援を考えていきます。
児童発達支援は、どのような子どもが利用できる?
児童発達支援の対象となるのは、療育の観点から、集団または個別の支援が必要だと認められる、主に未就学の子どもです。
こども家庭庁の資料では、具体例として、乳幼児健診などで療育の必要性が認められた子どもや、保育園・幼稚園等に在籍しながら、児童発達支援事業所で専門的な支援を受ける必要がある子どもが挙げられています。
ただし、
この診断名なら利用できる
この行動があれば必ず利用できる
という単純な仕組みではありません。
子どもの発達の状態、生活上の困りごと、家庭や園での様子、必要とする支援などを確認し、市区町村が支給の必要性を判断します。
診断や障害者手帳がなくても利用できる?
ここは、保護者の方からよく質問されるところです。
結論から言うと、医学的な診断名や障害者手帳は、必ずしも利用の必須条件ではありません。
こども家庭庁の事務処理要領では、通所給付決定を行う際に、医学的診断名や障害者手帳を持っていることは必須要件ではないとされています。
手帳や手当等がない場合も、年齢等を考慮し、診断名がなくても、支援の必要性が認められれば対象となる場合があります。
ただし、診断が必要ないということは、申込みをすれば自動的に利用できるという意味ではありません。
市区町村が、
- 子どもの発達や生活の状況
- 家庭や園での困りごと
- どのような支援が必要か
- 保護者の希望
- 関係機関からの意見
などを確認し、支給の要否や利用できる日数等を決定します。
必要となる書類や確認方法は自治体によって異なることがあります。
まずは、お住まいの市区町村の障害福祉、子育て支援、こども家庭センター等の担当窓口へ相談してみてください。
児童発達支援を利用するまでの一般的な流れ
児童発達支援を利用するまでの一般的な流れは、次のとおりです。
1.市区町村や相談窓口へ相談する
最初に、お住まいの市区町村の担当窓口へ相談します。
自治体によっては、こども家庭センター、障害福祉担当課、保健センター、相談支援事業所などが窓口になる場合があります。
「まだ利用するか決めていない」という段階でも、相談して構いません。
今困っていることや、家庭・園での子どもの様子を伝えてみてください。
2.児童発達支援事業所を探して見学する
地域にどのような事業所があるのかを調べ、見学や相談をします。
事業所によって、
- 支援時間
- 集団の大きさ
- 個別支援の有無
- 活動内容
- 送迎の有無
- 利用できる曜日
- 専門職の配置
- 園や関係機関との連携方法
などが異なります。
ホームページだけでは分からないことも多いため、実際に見学し、子どもが過ごす場の雰囲気を確認することをおすすめします。
3.市区町村へ支給申請を行う
利用を希望する場合は、保護者が市区町村へ障害児通所支援の支給申請を行います。
市区町村は、子どもや保護者との面接等を通して、子どもの心身の状況、生活環境、利用に関する希望などを確認します。
4.障害児支援利用計画案を作成する
市区町村から求められた場合は、「障害児支援利用計画案」を提出します。
これは、子どもや家庭がどのような生活を希望し、どのような支援を利用するのかを整理する計画です。
一般的には、指定障害児相談支援事業所の相談支援専門員が作成します。
地域に相談支援事業所がない場合や、保護者が希望する場合などは、市区町村の取扱いにより、保護者等が作成する「セルフプラン」を提出できることもあります。
5.市区町村から支給決定を受ける
市区町村が調査結果や計画案などを確認し、支援の必要性、サービスの種類、支給量などを決定します。
支給が決定すると、「通所受給者証」が交付されます。
6.事業所と契約して利用を始める
通所受給者証が交付された後、利用する児童発達支援事業所と契約します。
事業所では、子どもや保護者の希望、発達の状況、家庭や園での生活などを確認し、「個別支援計画」を作成します。
その計画をもとに、子どもに必要な支援を行います。
手続の順番や必要書類は、市区町村によって異なる場合があります。
「何から始めたらよいか分からない」というときは、最初からすべてを理解しようとしなくても大丈夫です。
まずは地域の相談窓口か、気になる児童発達支援事業所へ相談してみてください。
児童発達支援で行う4つの支援
現在の児童発達支援ガイドラインでは、児童発達支援を次の4つの視点から総合的に提供することが示されています。
- 本人支援
- 家族支援
- 移行支援
- 地域支援・地域連携
児童発達支援は、子どもへの直接的な支援だけを行う場所ではありません。
家族を支え、園や学校、医療、相談支援等とつながり、子どもが地域の中で安心して育っていくための支援も含まれています。
本人支援
本人支援は、子どもの発達や生活上のニーズに応じて行う、子ども本人への支援です。
例えば、
- 安心して活動に参加できるようにする
- 着替えや食事、排せつなどの生活動作を支える
- 体を動かす経験を増やす
- 遊びを通して、人とのやり取りを広げる
- 写真や絵、ことばなど、自分に合った方法で伝えられるようにする
- 気持ちを落ち着ける方法を一緒に探す
といった支援があります。
ただし、これらを一律に「できるようにさせる」のではありません。
子どもの今の姿を確認し、その子に合った小さなステップを考えます。
家族支援
家族支援は、保護者だけに子育ての責任を背負わせるものではありません。
子どもの発達や行動の背景を一緒に整理したり、家庭で困っていることを相談したり、家庭で試せそうな関わりを一緒に考えたりします。
現行のガイドラインでは、母親や父親だけでなく、きょうだいや祖父母なども含めた家族全体を支える視点が必要とされています。
例えば、
- 子どもの発達や特性について一緒に整理する
- 家庭でのかんしゃくや切り替えについて相談する
- 家庭でうまくいった関わりを共有する
- 保護者同士が交流できる場をつくる
- きょうだいについての困りごとを相談する
- 必要な制度や相談先の情報を伝える
なども家族支援に含まれます。
保護者が頑張り方を教えられる場所ではなく、保護者も安心して相談できる場所であってほしいと、私は考えています。
移行支援
「移行支援」と聞くと、児童発達支援を卒業して、保育園や幼稚園へ移るための支援を想像するかもしれません。
もちろん、それも移行支援の一つです。
ただし、現在のガイドラインにおける移行支援は、単に事業所をやめて別の場所へ移ることだけを指しているわけではありません。
- 保育園や幼稚園との併行利用
- 園で過ごしやすくなるための支援
- 入園や就学に向けた準備
- 地域の子どもとの交流
- 子どもが地域の中で生活していくための支援
なども含まれています。
児童発達支援の中だけでできることを増やすのではなく、家庭や園、地域での生活につなげていくことが大切です。
地域支援・地域連携
子どもは、児童発達支援事業所だけで生活しているわけではありません。
家庭があり、園があり、医療機関や相談支援、地域の遊び場など、さまざまな場所や人との関わりがあります。
そのため、必要に応じて、
- 保育園・幼稚園・認定こども園
- 医療機関
- 保健師
- 相談支援事業所
- 他の児童発達支援事業所
- 保育所等訪問支援
- 自治体の相談窓口
などと情報を共有し、支援の方向性を一緒に考えていきます。
ここで大切なのは、全員がまったく同じ対応をすることではありません。
家庭では家庭でできること。
園では園だからできること。
児童発達支援では、少人数の環境や専門性を生かしてできること。
それぞれの役割を整理しながら、子どもが安心して生活できる方法を一緒に考えます。
本人支援で確認する5つの領域
本人支援では、次の5つの領域を踏まえて、子どもの発達や生活を整理します。
- 健康・生活
- 運動・感覚
- 認知・行動
- 言語・コミュニケーション
- 人間関係・社会性
これは、子どもを5つに分けるという意味ではありません。
一つの遊びや生活場面にも、複数の領域が関係しています。
健康・生活
健康状態、睡眠、食事、排せつ、着替え、生活リズム、安全に生活する力などに関する領域です。
例えば、着替えに時間がかかる子がいたとします。
すぐに「一人で着替える練習をしよう」と考えるのではなく、
- 服の前後が分かりにくいのか
- 袖に腕を通す動きが難しいのか
- 生地の感触が苦手なのか
- 次に何をするのか分からないのか
- 疲れていて取り組む力が残っていないのか
というように、背景を整理していきます。
運動・感覚
姿勢、体の動かし方、手先の操作、視覚、聴覚、触覚などに関する領域です。
例えば、椅子に座り続けられない子がいたとしても、必ずしも「落ち着きがない」とは限りません。
姿勢を保つことに負担があるのかもしれません。
周囲の音が気になっているのかもしれません。
体を動かすことで、自分を落ち着かせている可能性もあります。
その子の動きを止める前に、動きの背景を考えていきます。
認知・行動
物事の捉え方、見通し、時間や数、状況の理解、行動の調整などに関する領域です。
例えば、活動の切り替えが難しい子には、
- 終わりが分かっていない
- 次の活動に不安がある
- 好きな遊びを突然終わらされたと感じている
- ことばだけでは予定を理解しにくい
といった背景が考えられます。
そこで、
- 終了5分前にタイマーを見せる
- 「今」と「次」を写真で示す
- あと1回で終わることを伝える
- 終わった物を置く場所を決める
など、その子が見通しを持てる方法を考えます。
言語・コミュニケーション
ことばの理解や表出だけでなく、表情、視線、身振り、写真、カードなどを使って、人と気持ちや情報をやり取りする力に関する領域です。
ことばが少ない子に対して、発語だけを目標にするとは限りません。
指差しでも、写真カードでも、手を引いて伝えることでも、子どもが相手に何かを伝えようとしている姿があります。
まずは、その子が今使っている伝え方を受け止めます。
その上で、より伝わりやすく、本人の負担が少ない方法を一緒に増やしていきます。
人間関係・社会性
大人や友達との関係、安心できる相手とのやり取り、遊びの共有、集団への参加などに関する領域です。
集団活動に参加しない子がいたとしても、すぐに集団の中心へ入れることが目標になるとは限りません。
- 同じ部屋にいられる
- 少し離れた場所から見ている
- 好きな場面だけ参加する
- 安心できる大人と一緒なら近づける
- 一人の友達とは同じ物で遊べる
こうした姿も、次の育ちにつながる大切なステップです。
5領域は、5つの別々の訓練ではありません
ここは、今回一番伝えたいところです。
5領域が示されたことで、
5領域を一つずつ訓練しなければならない
毎日すべての領域の活動を行わなければならない
と捉えてしまうことがあります。
ですが、5領域は互いに関連し、重なり合っています。
例えば、友達とボールを転がす遊びには、
- ボールを目で追う
- 体を動かす
- 相手を意識する
- 順番を理解する
- 「もう一回」と伝える
- 楽しい気持ちを共有する
といった複数の要素があります。
一つの活動が、運動・感覚だけでなく、認知・行動、言語・コミュニケーション、人間関係・社会性にもつながっています。
現行ガイドラインでも、5領域は相互に関連し、重なる部分があるため、5つの領域ごとに別々の目標を設定する必要はないとされています。
大切なのは、5領域の枠を埋めることではありません。
目の前の子どもの姿を見て、
今、この子は何に困っているのだろう
どのような経験が育ちにつながるのだろう
どのような環境なら安心して取り組めるのだろう
と考えるために、5領域を使うことだと思います。
児童発達支援にはカリキュラムがあるの?
学校には学習指導要領があり、学年ごとに学ぶ内容がある程度決められています。
一方、児童発達支援には、全国のすべての事業所が同じ活動を行うための、一律の授業カリキュラムがあるわけではありません。
子どもの発達の状況や生活上の困りごとは一人ひとり異なるため、個別支援計画を作成し、その子に必要な支援を組み立てます。
ただし、「事業所が自由に好きな活動をすればよい」という意味でもありません。
2024年4月から、児童発達支援事業所等には、事業所の理念、支援方針、本人支援と5領域との関連、家族支援、移行支援、地域支援・地域連携などを記載した「支援プログラム」の作成と公表が求められています。
事業所を選ぶときには、ホームページ等で支援プログラムが公開されているかを確認してみてください。
ただ活動名が並んでいるだけでなく、
なぜこの活動を行うのか
子どもの生活や育ちにどうつながるのか
が説明されているかも、一つの確認点になります。
保育園や幼稚園に通いながら利用できる?
児童発達支援は、保育園、幼稚園、認定こども園等に通いながら利用することもできます。
こども家庭庁の事務処理要領でも、保育所や幼稚園に在籍しながら、児童発達支援事業所で専門的な支援を受ける必要がある子どもが対象例として挙げられています。
例えば、
- 週4日は保育園、週1日は児童発達支援
- 午前中は児童発達支援、午後は園
- 園に通いながら、必要な曜日だけ児童発達支援
など、利用方法は子どもの状態、支給決定、事業所や園の状況によって異なります。
ここで大切なのは、通う場所を増やせばよいということではありません。
子どもによっては、複数の場所へ通うことで疲れが強くなることもあります。
反対に、少人数で安心して過ごせる時間があることで、園でも落ち着いて過ごせるようになる子もいます。
その子の睡眠、疲労、移動時間、園での様子などを見ながら、無理のない利用方法を考えていくことが大切です。
児童発達支援の利用料金
児童発達支援の利用者負担は、原則としてサービス費用の1割ですが、世帯の所得に応じた月額上限が設けられています。
2026年6月版のこども家庭庁の手引きでは、居宅で生活する障害児の負担上限月額は、所得区分に応じて次のように示されています。
- 生活保護世帯:0円
- 市町村民税非課税世帯:0円
- 一般1:4,600円
- 一般2:37,200円
実際のサービス費用の1割と、月額上限のうち、低い方が利用者負担となります。
また、就学前の障害児の発達支援については、満3歳になった年度の翌年度の4月1日から小学校就学まで、利用者負担が無償化されます。
ただし、食費、教材費、行事にかかる実費などは、事業所によって別途必要になる場合があります。
利用前に、事業所へ次の点を確認してください。
- 毎月の利用者負担
- 食費やおやつ代
- 教材費
- 行事費
- キャンセル時の費用
- 送迎に関する費用
所得区分や多子軽減等によって取扱いが異なる場合があるため、正確な負担額は市区町村または利用する事業所へ確認してください。
児童発達支援事業所を選ぶときに確認したいこと
児童発達支援事業所は、同じ制度の中にあっても、支援時間、活動内容、集団の大きさ、職員体制などが異なります。
どの事業所が一番優れているかではなく、今の子どもと家庭に合っているかを考えることが大切です。
見学するときには、次のことを確認してみてください。
子どもの姿をどのように見ているか
「できる・できない」だけでなく、
- いつ起きるのか
- 起きない場面はあるか
- 何が分かりにくいのか
- 何を伝えようとしているのか
- どのような環境なら落ち着くのか
- 好きなことや得意なことは何か
まで考えているかを確認します。
支援の目的を説明してもらえるか
活動内容だけでなく、
この活動は、子どものどのような育ちにつながるのか
を説明してもらえるかは、大切なポイントです。
例えば、「運動遊びをしています」という説明だけでなく、
姿勢を保つ力や体の使い方を育てながら、大人と一緒に取り組む経験につなげています
というように、活動の目的が分かると安心できます。
子どもが嫌がったときに、どのように調整するか
すべての活動に参加できることだけを目標にしていないかも確認します。
- 活動量を減らす
- 見学から始める
- 安心できる大人と参加する
- 別の方法を選べる
- 休憩できる場所がある
- 子どもの「嫌だ」というサインを受け止める
といった調整があるかを聞いてみてください。
個別支援計画を分かりやすく説明してもらえるか
個別支援計画は、事業所だけが使う書類ではありません。
保護者と事業所が、
今、どのような姿を大切に見ているのか
何を目標にするのか
どのように支援するのか
を共有するためのものです。
専門用語だけでなく、家庭でも分かる言葉で説明してもらえるかを確認します。
園や関係機関とどのように連携するか
園ではうまくいっていることが、児童発達支援では難しいこともあります。
反対に、児童発達支援でうまくいった関わりが、園でも役立つことがあります。
- どのような情報を共有するのか
- 保護者の同意をどのように確認するのか
- 園との会議や訪問が可能か
- 相談支援や医療機関とどう連携するか
を聞いてみてください。
支援プログラムが公開されているか
事業所のホームページ等に、支援プログラムが掲載されているかも確認します。
ただ掲載されているかだけでなく、
- 事業所の理念
- 本人支援と5領域との関係
- 家族支援
- 移行支援
- 地域支援・地域連携
- 職員の質を高める取組
などが、具体的に書かれているかを見てみてください。
私が児童発達支援で大切にしていること
私は、児童発達支援を運営し、子どもたちと関わる中で、大切にしていることがあります。
それは、子どもを活動に合わせるのではなく、まず子どもの姿から支援を考えることです。
同じように席を離れる子でも、
- 課題が難しい子
- 音が気になる子
- 次に何をするか分からない子
- 姿勢を保つことに疲れている子
- 大人に助けを求める方法が分からない子
では、必要な支援が違います。
同じように泣いている子でも、悔しいのか、不安なのか、疲れているのか、伝わらなくて困っているのかによって、関わり方は変わります。
だからこそ、支援方法をすぐに決める前に、その子の姿をよく見ます。
そして、
観察する
↓
背景を考える
↓
小さく試す
↓
子どもの反応を見る
↓
続けるか、変えるか、やめるかを考える
という流れを大切にしています。
支援者が考えた方法を最後までやり切ることが目的ではありません。
その方法が、その子に合っているかを確かめることが大切です。
小さな変化も、子どもの育ちです
児童発達支援を利用すると、「何ができるようになったか」が気になると思います。
もちろん、一人で着替えられるようになった、ことばが増えた、集団に参加できるようになったという変化も大切です。
ただ、それだけが成長ではありません。
- 一瞬だけ手が止まった
- 大人の顔を一度見た
- 嫌なときにその場を離れられた
- 泣く前に「いや」と伝えられた
- 活動を少し離れた場所から見ていた
- 前より早く落ち着けた
- 安心できる大人に助けを求められた
- 同じ部屋で友達と過ごせた
こうした小さな変化も、その子にとって大切な育ちです。
大人から見ると小さな一歩でも、本人にとっては大きな挑戦だったかもしれません。
支援者が表では静かに見守りながら、裏でガッツポーズをしている。
私は、児童発達支援には、そんな瞬間がたくさんあると思っています。
まとめ
児童発達支援は、主に就学前の、発達や生活に支援を必要とする子どもが利用する、児童福祉法に基づく通所支援です。
診断名や障害者手帳がなくても、支援の必要性が認められ、市区町村から支給決定を受けることで利用できる場合があります。
児童発達支援では、
- 本人支援
- 家族支援
- 移行支援
- 地域支援・地域連携
を総合的に行います。
本人支援では5領域の視点を使いますが、5つの訓練を別々に行うことが目的ではありません。
子どもの生活や遊びを丁寧に見ながら、その子に必要な支援を考えるための視点です。
児童発達支援を検討している方は、すぐに利用を決めなくても大丈夫です。
まずは、
- 市区町村の窓口へ相談する
- 気になる事業所のホームページを見る
- 支援プログラムを確認する
- 実際に見学する
- 子どもがどのように過ごしているかを見る
ところから始めてみてください。
子どもを理解すると、見方が変わります。
見方が変わると、支援が変わります。
そして、その支援の変化が、子どもの育ちにつながっていきます。
少しでも、児童発達支援について考えるときの参考になればうれしいです。
参考資料
- こども家庭庁「児童発達支援ガイドライン(令和6年7月)」
- こども家庭庁「障害児通所給付費に係る通所給付決定事務等について(令和8年3月版)」
- こども家庭庁「児童発達支援等における支援プログラムの作成及び公表の手引き」
- こども家庭庁「障害福祉サービス・障害児通所支援等の利用者負担認定の手引き(令和8年6月版)」




